「東京でドローンを飛ばせるところってどのくらいあるんだろう…。」
東京。
多分日本で一番ドローンを飛ばせないところで、なおかつ、多分日本で一番ドローン飛ばしたい所。
正直言って、ベイサイドの景色は空撮する側から見るとものすごく魅力的な被写体です。
でも、
改正航空法で定められた人口密集地区で、都区内は屋外での飛行はまずできません。
民間のドローン練習場がポツポツあるのですが、人口比で考えると全然少ないし…。
それに、民間の練習場は利用料が高いですしね。
「公的施設でドローンの飛行を認めている自治体はないだろうか。」
そこで、管理人が聞いてみようと思い立ったわけです。結果はというと、予想以上に厳しくも、意外な自治体がOKを出してくれました。
それでは、その結果を発表したいと思います。
東京都区内の自治体に聞いた結果は
※この情報は2017年当時のものです。
航空法や自治体の方針は日々変わっておりますので、念のため確認をする事をおすすめします。
また、2023年よりドローンの操縦には免許(のようなもの)が必要になるという情報もあり、気軽に飛ばせなくなる可能性は”大”です.
まずYESという回答を頂いた自治体から。
新宿区
屋外、区立公園でのドローン飛行は人口密集地のためNG(総重量200グラム未満のドローンも含む)、
但し、区内の屋内体育館
- 新宿スポーツセンター
- 新宿コズミックスポーツセンター
- 元気館
はドローンの飛行OK。条件として、事前の貸切予約が必要。また、
- 新宿スポーツセンター
- 新宿コズミックスポーツセンター
に関しては、団体登録が必要です。
それと、ドローンを利用するにあたっての、
- 利用目的
- 利用人数
- 何時間のフライト経験があるか?
を、かなり詳細に聞かれます。
そして、フライト可能なドローンはGPS機能付きのものに限られます。
お問い合せは、
新宿スポーツセンター、新宿コズミックスポーツセンター
地域振興部生涯学習スポーツ課生涯学習スポーツ係
電話03-5273-4358
FAX 03-5273-3590
元気館
健康部健康政策課健康企画係
電話03-5273-3024
FAX 03-5273-3930
です。
八王子市
人口密集地以外の飛行可能地域は、改正航空法に準拠。
改正航空法の詳細に関してはドローン規制の内容は?適用される10の法律をわかりやすく解説!をご覧ください。
奥多摩町
基本的には飛行OK、但し技術がいる地域があるので、飛行の際は「どこで飛ばすか」を町役場まで連絡欲しいとのことです。
電話0428-83-2111
現在検討中の自治体
品川区
- 屋外、区立公園は人口密集地のため飛行NG(総重量200グラム未満のドローンも含む)
- 屋内施設(屋内体育館、屋内スポーツセンターなど)は2017年1月現在検討中とのこと
使えるようになるといいですね。
特定の企業、団体を通せば飛行可能な自治体
あきる野市
- DJIジャパン
- スカイシーカー
を通して飛行可能です。
DJIジャパン、スカイシーカーが主催するイベントなどで飛行できるということで、個人での飛行はNGとのことです。
その他、ここに記載されていない自治体は
- 屋内体育館でのドローン飛行NG
- 公園でのドローン飛行NG(総重量200グラム未満のドローンも含む)
です。
ここに狙いを定めて聞いてみた
東京都区内は改正航空法でいうところの人口密集地区にあたるため、基本的には屋外での飛行はNGですので、都区内は改正航空法の例外である「屋根のある屋内施設」に狙いを絞って聞いて回りました。
また、区立公園で総重量200グラム未満のドローンも飛ばせるかどうかも聞いて回りました。
都立公園で総重量200グラム未満のドローンの飛行が認められてないのは結構有名ですが、区立公園でも総重量200グラム未満のドローンの飛行が認められていないところが多かったです。
理由は「空を飛ぶから」が多く、キャッチボールなど、ボール遊びと同列の迷惑行為として、とらえられている様です。
また、警察からの指導を受けているという自治体も、特に都区内では多かったですね。
どういう事情でNGが出ることが多いか
特に東京23区内の区立公園は、警察からの指導を受けて、ドローンを飛行NGにしているところが多いです。
実際、電話口でそのように話してくれた区の担当者の人は多かったです。
次に、自治体の知識不足。総重量200グラム未満のドローンの飛行も認めない自治体は
「とにかく、ドローンの飛行はダメなんです。」
というニュアンスで話をされることが多かったです。
最後に
東京には全部で62の市区町村があります。そのうち返事を頂いたのが55の市区町村。一部島しょ部で聞いていないところがあります。
なぜかというと、島全体を覆うように航空路があるからです。こういう場所は聞くまでもなく、全域で飛行NGなので。
この記事を書こうと思い立った時、正直ここまで厳しいものになるとは思いませんでした。
- 区立の公園で200グラム未満のドローンの飛行が禁止れるとは思いませんでしたし、
- 屋内体育館も、もうちょっと解放してくれるものだと思っていましたから。
でも、実際、東京の区立公園って、多くは「猫の額」程の大きさしかないんですよね。それを考えると納得できる反応かもしれません。
やはり、東京でドローンを飛ばすのは民間の練習場頼みというところなのでしょうか…。
但し、品川区のように、「現在検討中」という自治体も複数あったのは確かで、ハッキリとした確認はできなかったので、書きませんでしたが、
- 今、返事に迷っている
- もうちょっと検討する時間が欲しい
というニュアンスの返答を下さった自治体があったのも事実です。
今、東京の多くの自治体は、ドローンという新しいものに、どう対応すればいいのか戸惑っている状態なのだと思います。
今後、自治体内で充分な話し合いなどがなされれば、特に屋内施設で飛行OKを出してくれる自治体も増えると思っています。
それまでは、民間のドローン練習場で我慢ですね。もうちょっと数が増えればいいんですが…。
コメント
初めまして。
最近ドローンに関するサイトを立ち上げました。
といっても、全くの素人です。
ドローン自体もまだこれからのものなので、ドローンをいろいろ活用していきたいと思い、何かできることはないかと探っています。
自分も東京に住んでいて何かと制約が多いこのエリアで何ができて何ができないのかなど、そのあたりも紹介出来たらと思っています。
今回、こちらの記事を拝読いたしまして大変参考になりました。
また時々お邪魔させて頂きたいと思います。
田中史仁様
コメントありがとうございます。
ドローンは本当にこれからのものですね。私は地方(田舎)住まいなのですが、田舎でさえドローンの飛行許可はなかなか降りません。
もちろん改正航空法の適用外であるバッテリー込み本体重量200gのドローンでもです。
東京は人口比に対し、ドローンを飛行できる場所が極端に少ないですね。練習場もほとんどないですし。
なので、自治体に連絡し、公共の体育館などの施設を開放しているところはないものかと、自治体に問い合わせた次第です。
特に東京23区ですが、警察の指導により、「ドローンはとにかく取り締まる。」というようになっているようです。
改正航空法も知った事ではない、ということで。
ただ、品川区のように前向きに考えてくださっている自治体もあるので、様子を見ていきたいですね。
私も新しい情報が入り次第、記事をアップしていきたいと思います。よろしくお願いします。