とある休日、もそもそと起きて、玄関を見ると、1枚のチラシが投函されていました。チラシの主はJEMTC(ジェムテク)と言う団体。
内容は「パソコンの有償譲渡会をお近くの会場でやります」と言うものでした。
これ。
そして、このチラシの中に気になる一文が…。
注意喚起
ウィンドウズ7は残り11か月ほどで更新サポートが終了となります。ジェムテクチラシより引用
※注 この注意喚起文は2019年2月現在のものです。
ウィンドウズ7ユーザーである管理人、「え…そうなんだ。それはマズイな…」と思いました。
何故かと言うと、管理人の場合、仕事柄、パソコンを常に2台は持っておきたいんですね。
それで、現在2台のうち1台がウィンドウズ8.1からアップグレードしたウィンドウズ10。
そしてもう片方がウィンドウズ7…。
(こちらのパソコンはメーカーから「ウィンドウズ10にアップグレードしたら、動作保証はできない」とメールが来たので、アップグレードしませんでした。)
「これが使えなくなると厳しいものがあるなぁ…。かといって新しいパソコンを買うにはちょっと予算が…。」
という事で、ためしにJEMTCの有償譲渡会に顔を出して、良い品物があったら買ってこようかと思い、ノコノコと行って来たわけです。
この記事では、JEMTCの有償譲渡会で手に入れたパソコンの「率直な感想」を書いていきます。どうぞご覧ください。
そもそもJEMTC(ジェムテク)って何者なの?
詳しくはJEMTC公式ページをご覧いただくとして、ざっくりいうと、
パソコンをメインとした電子機器をリサイクルや修理をしている一般社団法人の様です。
有償譲渡会のチラシを見ると、その地区のテレビ局やラジオ局などが後援している事が多いので、そんなに怪しい団体ではないと思われます。
また、有償譲渡会で手に入れられるパソコンにインストールされているウィンドウズも、正規版との事で安心感はありますね。
(JEMTCに電話で問い合わせました。オペレーターのお姉さん、優しかったです^^)
たまに出所の分からない中古パソコンを買うと、違法版のウィンドウズが入っていたりして、リカバリしたら使えなくなった(泣)。などと言う事もありますので。
ウィンドウズ正規版についてはこちらをご覧ください
⇒再生中古パソコン用正規Windowsライセンスのご案内 マイクロソフト
JEMTCの中古パソコンは初心者にとって”買い”なのか?
他の
- JEMTC主催のノートパソコン有償譲渡会に行ってきた(買わなかったけど)とか
- JEMTCの有償譲渡会でノートパソコン手に入れて試してみた
という様なサイトを覗いてみて、管理人も共感したのですが、JEMTC主催のノートパソコン有償譲渡会に来ている方は、
あまりパソコンに詳しくなさそうな高齢者が多い。
と感じました。なので、「”初心者”の線引きがものすごく微妙だな…。」と感じてしまったのです。
が、管理人、ふと思いつきました。「そうだ!これができる人なら、JEMTCのパソコンを使える!」と。
という事で、ズバリ行きましょう。
- 家族が持っているパソコンでも
- 友人知人が持っているパソコンでも
- 可能なら会社にあるパソコンでも
- 図書館にあるパソコンでも
自分でパソコンを操作して読めればOKです。スマホやタブレットではだめですよ。パソコンで読めることが重要です。
なぜなら、JEMTCで有償譲渡されているパソコンには「取扱説明書がついていない」からなんです。
但し、メーカーと機種名、型番さえ分かればほとんどの取扱説明書はネットからダウンロードできます。
また、こういう冊子がついてくるので、ウィンドウズ10の基本操作に困ることはないです。
次の章では、おそらくあなたが気になっている事であろう、JEMTCパソコン=中古品ならではのデメリットを書いていきます。
気になるJEMTCのパソコンの使い心地
管理人は有償譲渡会の会場でJEMTCの方が、
「ネットを見るなら、最低38,000円のものを選んでください。」
と言っていましたし、
管理人自身がパソコンの性能を見た限りでも、
「ネットを使うなら、26,000円のものは使い物にならない。」
と思えたので、38,000円のものを買いました。
事前に家電量販店に下見に行ったり、ネットで売っている同じくらいの値段のパソコンを調べてはいたので、「38,000円は、まぁ妥当なところかな。」と思えました。
(ちなみにパソコンは1種類しか選べず。富士通製 CPUはCore i3、メモリは4ギガ)
但し、他の会場では、もう少し性能の良いもの(CPUはCore i5 メモリ4ギガ)が38,000円で売られていたようなので、
「東北人という事で足元を見られたかな…。」と思ったのも事実です。
JEMTCの有償譲渡会で譲渡(管理人個人的には“販売”だと思うんですが…)は官公庁や会社で使われていたものの払い下げ品。一言で言えば「中古品」です。
- 外見を見れば、やはり傷、汚れ、使用感はありますし(キーボードとタッチバッドの擦れはへこみます)
- 機種にもよりますが「ちょっと遅いかなぁ…」と思えるものもあります(管理人がせっかちなだけかも)
なので、美品を求めず、「一応、不具合なく、そこそこ動いてくれればいいや」と割り切って使える人向きですね。また、用途も、
- ネットを見る(ホームページやブログはもちろん、Youtube動画なら問題なく見られます)
- メール(Mozilla Thunderbirdというメールソフトを使って下さい。プログラムの中にある「メール」はお勧めしません)
- 文書、表、資料作成
- ブログ書き
- SNS(ツイッター、フェイスブック。インスタグラムは微妙…。)
- DVDビデオ再生
- ネットショッピング(アマゾン、楽天、Yahooショッピング以外は使わない方がいいでしょう)
に限定できれば全く問題はありません。問題なのは下に書くような使い方を考えている場合ですね。
- 撮影した動画を取り込んだり、再生したり、編集したりとか
- 撮影した写真を”数十枚”取り込んだりとか
- ゲーム用途
この用途には、はっきり言って向いていません。性能不足です。
ひょっとしたら「なんだ…、いいところ一つもないじゃないか。」と思ったかもしれませんね。
但し、です。
管理人個人の意見を書かせていただきますと、JEMTCの有償譲渡会で取引されているパソコンは、中古とはいえ「日本メーカーのもの」です。
管理人は今回38,000円のものを買いましたが、新品で同じくらいの値段のものを買うとなると、必然的に「外国メーカーのもの」になります。
基本的に「外国メーカーの3万円台のパソコン」と言うのは、ある程度パソコンの事が分かっていて、何か不具合が出た時に、自分で対処できる人向けのものです。
- 不具合が出た時に自分で対処できない
- 操作方法が分からない時に、販売店やメーカーに聞く事しか思いつかない
- 「購入は自己責任」と言う考えがない
のでしたら、手を出さない方がいいでしょう。JEMTCのパソコンは、
- 日本メーカーのもの(富士通、東芝など)
- 2年間の無料保証付き
- 保証期間終了後もJEMTCで修理を受けつけてもらえる
- 無期限、無制限、無料(2019年2月現在)の電話サポートがある
と言う分だけ、まだ安心感があります。
JEMTCのパソコンを購入するメリット
JEMTCの有償譲渡会で売られているパソコンは「ウィンドウズ10」のパソコンなのですが、
分かる人には分かりますが、元から「ウィンドウズ10」のパソコンだったわけではありません。
おそらくはウィンドウズ8.1(または8か7、稀にVista)からウィンドウズ10にアップグレードされているものと思われます。
この「アップグレードがきちんと行われているパソコンである。」という事が最大のメリットですね。
まだ、使って1か月くらいしかたっていませんが、「多分、大きな不具合は起きないだろうな。」と思えるのが、正直な感想です。
普通、ウィンドウズのバージョンをアップグレードする時は、パソコンに詳しい人がよほどうまくやらないと、アップグレード後に「不具合の嵐」がやってくるものです。
管理人、実は、自分のウィンドウズ8.1のパソコンをウィンドウズ10にアップグレードした経験があるのですが、アップグレードした途端に不具合の嵐…。そこで、
- 重要なデータを外付けのハードディスクに保存し
- パソコン本体のハードディスクを全消去(個人用データも全部消しました)
- マイクロソフトの公式サイトよりウィンドウズ10をUSBメモリにダウンロード
(ちょうど無料提供中でしたので。通常のリカバリ作業では直りませんでしたorz)
- ウィンドウズ10をインストール
- ウィンドウズ10の気の遠くなる様な長い時間をかけた更新プログラムのアップデート作業
- 必要なソフトの再インストール作業
をして、やっとまともにパソコンが動くようになりまして、この作業の為に、丸3日を棒に振っています。
(丸3日は純粋な作業時間です。実際には仕事の合間を使ってやっていますので、パソコンが使えるようになるまでには約2週間かかっています。)
もう1台パソコンを持っていましたから仕事には支障は出ませんでしたが、1台しかパソコンを持っていなかったら…、と思うとぞっとしたもんです。
「その心配が限りなく低い」と言うだけでも、メリットは充分にあるのではないでしょうか。
中古パソコンなので、「ハードディスクの様な消耗品が壊れるかも…。」と言う心配はありますが、
(ハードディスクが壊れたら、保存していたデータは全部なくなりますし、パソコンの起動も出来なくなります。対処法はハードディスク全交換になります)
管理人の場合は、絶対に失ってはいけないデータは、「外付けハードディスク」や「USBメモリ」など、何重にも保存していますので、問題なしです。
外付けハードディスクの例です。
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有償譲渡会の会場でのJEMTCの方からの説明では、リカバリやハードディスク交換となると、
「元からパソコンに入っている”WPS Office”(文書作成、表計算、資料作成ソフト)は、消えてしまいます。」
との事でしたが、家に戻って調べてみた所、シリアルナンバーの書いたカードが入っていましたので、「WPS Office」ソフト復活は可能の様です。
尚、JEMTCの有償譲渡会で手に入れたパソコンでハードディスク交換が必要になった場合は、JEMTCに修理依頼をしましょう。
理由は、「その壊れたハードディスクの中にウィンドウズ10のリカバリ用のデータ」が残っている可能性があるからです。
もし、JEMTCではない修理業者に依頼した場合、
「ハードディスクの交換にかかる諸費用」+「ウィンドウズ10のリカバリデータを取得する費用」
がかかる可能性があります。
DVDの書き込みができないのってどうなの?
JEMTCの有償譲渡会で手に入れられるパソコンは、官公庁や会社で使われていたパソコンと言う性格上、
「外部への情報漏えいのリスク」を避けるため、DVDドライブは読み込み専用で、書き込みができません。
「データをDVDに保存したい!」と思っている場合にはちょっと困りますね。ですが、これも管理人の経験なのですが、
ウィンドウズ8.1からウィンドウズ10にアップグレードしたパソコンのDVDドライブで書きこんだデータを他のパソコンで使おうとすると読み込めない。
という事がたびたびありました。なので管理人は、それ以来、データのやり取りはUSBメモリで行うようにしています。
あと考えられるのは、「撮影した動画をDVDに焼きたい」と言う使い方ですが、前の章でも言った通り、JEMTCの38,000円クラスのパソコンでは、
「動画を扱える性能があるか?がそもそも疑問→その性能では書き込み可能なDVDドライブがあっても意味ないんじゃない?」
という事があります。なので読み込み専用でもさほど問題はないのではないか? と言うのが管理人の考えです。
どうしても必要なら、書き込み可能な「外付けDVDドライブを買う」という方法もありますが、買った所で「書き込みができるのか?」の保証はできません。
また、JEMTCのパソコンに「外付けブルーレイドライブを付ける」と言う考えは捨ててください。ブルーレイ再生用のソフトが必要になりますし、手に入れても画質は期待できません。
そして最後に、「レンタルDVDをコピーする」事を考えているのなら、違法行為なのでやめましょう。
2019年2月現在、レンタルDVDをコピーしたものを個人で所有しているだけでも、違法行為とみなされます。
最後に
いかがでしたでしょうか。
- そもそもJEMTC(ジェムテク)って何者なの?
- JEMTCの中古パソコンは初心者にとって”買い”なのか?
- 気になるJEMTCのパソコンの使い心地
- JEMTCのパソコンを購入するメリット
- DVDの書き込みができないのってどうなの?
について書いてきました。改めて言いますが、JEMTCの有償譲渡会で手に入れられるパソコンは、
「美品を求めず、ゲームをやるとか、撮影した動画や写真を保存する用途に使わない。」
ならば、問題なく使えるパソコンです。安定性も、同じくらいの値段の「外国製パソコン」に比べればマシな方じゃないでしょうか。
ぶっちゃけますが、JEMTCの趣旨とかは二の次ですね(汗)。
- 実際有償譲渡会に足を運び
- 会場の雰囲気にのみこまれず
- あなたにとって必要十分な性能、見た目を満たしているか
(見本品をそのまま渡されません、同品番の在庫品を渡されます。当然綺麗さが同じ保証はありません)
を吟味して、ある程度「割り切って」選ぶことが重要です。
それから、最後に改めて言いますと、買うなら最低38,000円のものを買って下さい。26,000円のものは、言い方は悪いですが「客寄せ用」です。
管理人は38,000円(CPU「CORE i3」、メモリ4ギガ)のものでも、使ってみて「ちょっと遅いかなぁ…。」と感じましたので。
この記事が参考になれば幸いです。