タワー・オブ・パワー!管理人のトランペットヒーローその3

タワー・オブ・パワー(Tower of power)

管理人が生まれた年と同じ1968年に

  • エミリオ・ミミ・カスティーヨ(テナーサックス)
  • ステファン・”ドク”・クプカ(バリトンサックス)

の2人が手を組んで、サンフランシスコのオークランドで立ち上げた、ファンク&ソウルバンドです。

タイトルに「管理人の“トランペットヒーロー”」と入れてはあるのですが、
トランペット“だけ”が魅力のバンドではないので、結構悩みました。

  • ホーンセクション(トランペット2人、サックス3人)の迫力がすごいんです
  • ホーンセクションが繰り出すコーラスワークがすごいんです
  • リズムセクション(ドラム&ベース)がすごいんです

つまり総合して言うと、

とにかく、全体がすごいブラス&ファンク&ソウルバンドなんです!

「吹奏楽やってる人が聴くかなぁ…」と危惧しつつも、

「管楽器でこんなすごいサウンドを出すバンドがいるんだよ!」

ということを、どうしても伝えたいと思ったので記事にした次第です。

それでは、まず管理人とタワー・オブ・パワーが出会ったきっかけから話したいと思います。

管理人とタワー・オブ・パワーとの出会い

管理人、タワー・オブ・パワーの”名前だけ”は、高校時代から知っていました。

高校時代、ブラスロックバンド「スペクトラム(SPECTRUM)」のファンで、FMラジオでスペクトラムのリーダーの新田一郎(トランペット)さんが、

今までのトランペット人生で影響を受けたバンド

というお題で、難波 弘之さんとトークを交えつつ曲をかけていくという番組を聴いていて、そこに出てきた名前がタワー・オブ・パワーだったんです。

ちなみにスペクトラムに関してはこちらの記事に書いています、ご覧ください。
スペクトラムというバンド!管理人のトランペットヒーローその2

ただ、時間の都合か、曲はかけてくれませんでした。かかった曲は

バンド名 曲名
シカゴ イントロダクション
チェイス Get it on(黒い炎)
ブラッド・スエット・アンド・ティアーズ スピニングホイール
ブレッカー・ブラザース スリックスタッフ
クール&ザ・ギャング オープンセサミ

でした。

なので、その時は、タワー・オブ・パワーの事はすぐに忘れてしまっていたのです。

初めて、タワー・オブ・パワーのサウンドを聞いたのは、音楽の専門学校に行ってからでした。

練習スタジオのロビーで談笑していた時のこと、タワー・オブ・パワーの話題になり、管理人が

「タワー・オブ・パワーってどういうバンドなんですか?」

と言ったら、場の空気が一瞬にして凍りつきました…。

「トランペット吹いててタワー・オブ・パワー知らない?!」
「冗談でしょ!」
「ホーンセクションやろうって人間がタワー・オブ・パワー知らないなんて…(落胆)」

などなど罵声を浴びせられ、まあ責められた責められた(笑)

ちょうど、トランペットの講師の先生も近くにいて

「トランペットやってて”タワー・オブ・パワー”知らないなんてモグリだぞ!モ・グ・リ!!」

と、散々でしたorz

翌日、専門学校の先輩(何故かギタリスト)が、

「これを聴け。」

タワー・オブ・パワーのLPレコードを貸してくれました。タイトル名は不明です。インディーズレーベルから出されたベスト盤の様なものでした。

その中にたまたま“What is hip”が入っており、「カッコいい!」と思ったので、早速、翌日専門学校の帰りにレコード店回り、したのですが…

無いんです。タワー・オブ・パワーのアルバムが!

国内版はもちろん、渋谷のタワーレコードにも行って輸入盤も探したのですが、

無い…orz

仕方なく、ギタリストの先輩から借りたレコードをカセットテープにダビングして聴いていました。

時期は’87年頃、丁度LPレコードからCDへ移りゆく時期で、タワーオブパワーの旧盤、当然CD化なんかされてなく、見つけられなかったんですね。

もっとも、その時、偶然に「POWER」と言うCDを見つけ手に入れましたが、全部通して聴き

「What is hip?よりカッコよくないな~」と思いしばらく放置しました。

でも、音楽の知識に疎かった当時の管理人でさえ、ホーンセクションの分厚さには感心していました。

「どうやったら、こんな分厚い音が出せるんだろう?」

タワー・オブ・パワーのホーンセクションの編成がわからなかった、当時の管理人にはひたすら「???」でした。

タワー・オブ・パワーの魅力とは

  • 一糸乱れぬビシッと揃ったホーンセクション
  • ホーンセクションのコーラスワーク
  • テクニカルなリズム隊(ドラムとベース)
  • ライブで特に力を発揮するパーカッシブなオルガン

ですね。では、1つ1つ見ていきましょう。

一糸乱れぬビシッと揃ったホーンセクション

管理人、トランペット吹きなので、ついついホーンセクションに耳がいってしまうのですが、一流のホーンセクションの条件として

  • 縦の線(音の出だしはもちろん音を切るタイミング)も全員ジャスト
  • 横の線(和音)もジャスト

というのは最低満たしてなければいけないんですね。ところが、タワー・オブ・パワーのホーンセクションは、さらにその上を行き、

  • 音の強弱のタイミング
  • 音程の微妙な上下のタイミング

もジャストなんです。なので、ホーンセクションだけでパーカッシブなフレーズを吹いても十分なグルーブ感を出せる。

そして、その音の一体感から音圧もあります(たった5人で出しているとは信じられないもの)。

管理人も一応ホーンセクションやっていたから分かりますけど、これって超絶難しいんです。

縦の線、横の線くらいは、少しハードに練習すればやれます。

でも、音の強弱のタイミング、音程の微妙な上下のタイミングは、これはなかなかできないです。

  • 「URBAN RENEWAL」収録の「Maybe It’ll Rub Off」
  • 「Monster On A Leash」収録の「A LITTLE KNOWLEDGE」の間奏部分

なんかがわかりやすいと思います。特に「A LITTLE KNOWLEDGE」の間奏の一糸乱れぬクレッシェンドは初めて聞いたとき、度肝を抜かれた覚えがあります。

そして、ステファン・”ドク”・クプカ(バリトンサックス)のぶっとい音。

ライブ行ったことがあるのでわかりますが、あの音は“耳”というより“腹”に来ますね。

空腹で聴きに行ったらホーンセクションの音圧で気絶するんじゃないでしょうか。

日本のプロでもなかなか“あの音”は真似できないと言われてますもんね。

ホーンセクションのコーラスワーク

ホーンセクションが同時にコーラスをやる。というのは、タワー・オブ・パワーが唯一無二ではないでしょうか。

必死こいて探せば、他にもやってるバンドがいるかもしれませんが、正直タワー・オブ・パワーの匹敵するかといえば、これは“NO”と断言できます。

余談ながら、タワー・オブ・パワーは結成時から現在に至るまで、頻繁にメンバーチェンジをしています。それはホーンセクションといえども例外ではなく、

ホーンセクションに関して言えば結成時から現在まで残っているメンバーは、

  • エミリオ・ミミ・カスティーヨ(テナーサックス)
  • ステファン・”ドク”・クプカ(バリトンサックス)

だけ。サックスはもちろん、トランペットに至っては6人入れ替わっています。

その都度オーディションしてメンバーを補充するんでしょうが、“管楽器もできて、コーラスもとれるプレーヤー”って少ないでしょうね。

基本的に、「管楽器できる人って、歌心もある。」なんてよく言われますが、タワー・オブ・パワーのコーラスはホーンセクションと同じく

  • 縦の線(音の出だしはもちろん音を切るタイミング)
  • 横の線(和音)

共にビシッと決まってますから、かなり高度なコーラスワークを要求されます。

テクニカルなリズム隊

ホーンセクションを擁しているバンドにとって欠かせない要素は”腕のある“リズム隊”

だと管理人は思っています。実際リズム隊がしっかりしているからこそ、ホーンセクションものびのび演奏できるんです。

タワー・オブ・パワーは、リズム隊も頻繁にメンバーチェンジしています。が、やはりベストメンバーというのが存在し

  • フランシス・”ロッコ”・プレスティア(ベース)
  • デビッド・ガリバルディ(ドラムス)

(但し、ドラムスはロン・ベックの方がいいという説もあり。手技のガリバルディ、足技のロン・ベックと言われています)

の組み合わせが一番と巷では言われています。

専門学校に通っていた当時、まだ、リズム隊の事には疎かったのですが、「What is hip?」を聴いて、

  • ドラムのプレイも
  • ベースのプレイも

只者ではない!というのだけは漠然とわかりました。今でこそ、ネット検索すれば、

  • デビッド・ガリバルディのドラムが
  • フランシス・”ロッコ”・プレスティアのベースが

どれだけすごいのかはわかるんですが、ネットの”ネ”の字も無かった当時としては、ベースやドラムをやっていた専門学校の友人に聴いてもらうしかなかったわけです。

で、ドラムやベースやっている友人に、

「タワー・オブ・パワーのベースとドラムってどうなの?」

と聞いたところ、

「今更、それ聞くか…(絶句)」

と言われました。やっぱりすごいんですね。

ただ、前にも言った通り、リズム隊も頻繁にメンバーチェンジしているので、評価の低いドラムスやベースもいるようです。

タワー・オブ・パワーに関わったばっかりに低評価…。ある意味不幸な出来事です。

ライブで特に力を発揮するパーカッシブなオルガン

タワー・オブ・パワーにおいて、“典型的な縁の下の力持ち”に徹している、キーボードとギター。

ギターに関してはかなり奥に引っ込んでいるので細かい分析はできませんが、キーボード、特にオルガンはリズムの重要なアクセントになっていますね。

ライブでその傾向が顕著です。ホーンのフレーズが一休みしているときに聞こえてくる、パーカッシブなオルガン。

「ああ…オルガンが無いとリズム締まらないな~。」

と思う瞬間でもあります。

タワー・オブ・パワーを聴くデメリットとは(逆説的賛辞)

さて、ここで、タワー・オブ・パワーを聴くデメリットを挙げてみましょうか。

「タワー・オブ・パワーみたいなスーパーバンドを聴くデメリットなんてあるわけない!」

という声も聞こえてきそうですが、果たしてどうでしょう。思いつくものを挙げてみました。

スティーブ・”ドクター”・クプカのバリトンサックスを聴いたプレーヤーは自信喪失する

スティーブ・”ドクター”・クプカのバリトンサックス、太い音ですね~。日本人にはなかなか真似できません。

日本のプロでさえ憧れの目で見る、スティーブ・”ドクター”・クプカのプレイ。

真似しようとすると、自分の吹けなさっぷりに自信を喪失してしまうかもしれません。

ホーンの迫力に心奪われてしまい、自分たちの管楽器プレイに嫌気がさす

吹奏楽出身の人がどれだけ見てくれるかはわかりませんが、タワー・オブ・パワーホーンセクションは

  • 縦の線(アーティキュレーション)
  • 横の線(和音)

が完璧なうえに、ノリまで揃っています。そして爆音。だからこそ、耳を越えて、腹に来る迫力ある演奏を聴かせてくれるんです。

これを聴いてしまったら、自分たちのプレイに嫌気がさし、思わず溜息ついちゃうかもしれません。

デビッド・ガリバルディのドラムの超絶テクニックに惹きこまれ、自己否定に走るドラマー

デビッド・ガリバルディ。

彼のプレイはプロのミュージシャンが目を輝かすほどであり、憧れの存在だとか。

私はデビッド・ガリバルディのプレイは生では見たことがないですが、腕の確かなドラマーほど彼の凄さが分かるらしく、中には

「自分には絶対あのノリは出せないorz」

と自己否定に走る人もいるようです。

フランシス・”ロッコ”・プレスティアのベースプレイに恐れをなす

こちらもデビッド・ガリバルディと同様、プロもあこがれるベーシストであり、なまじ腕の立つプレーヤーほどその凄さがわかるので、

聴く分にはいいが、いざ自分が弾いてみると、自分の無力さに脱力し、恐れをなすとか。


総合して言ってしまうと、タワー・オブ・パワーは、凄すぎるバンドなので、聴いて楽しむだけに留めておいて、

“くれぐれも”コピーバンドなど作ろうとは思わない方がいい”

ということですかね。

でも、聴くことで得られる収穫は多いと思います♪

管理人が好きなタワー・オブ・パワーのアルバム

管理人の好きなタワー・オブ・パワーのアルバムは~、なんですが、

あえて「MONSTER ON A LEASH」を挙げさせていただきます。1991年発売、タワー・オブ・パワー復活作と言われるアルバム。

「いやいやいや!タワー・オブ・パワーならもっと別のがあるでしょ!」

という声が聞こえてきそうですね(汗)

  • 「TOWER OF POWER」は?
  • 「Back to Oakland」は?

ど・う・し・た・ん・で・す・か?(読者さんからのツッコミ)

そうですよね~。この2枚はタワー・オブ・パワーのベストメンバーといわれる

  • レニー・ウィリアムズ(vo)
  • グレッグ・アダムズ(tp)
  • ミック・ジレット(tp)
  • レニー・ピケット(sax)
  • エミリオ・”ミミ”・カスティーヨ(sax)
  • スティーブ・”ドクター”・クプカ(bs)
  • ブルース・コンテ(g)
  • フランシス・”ロッコ”・プレスティア(b)
  • チェスター・トンプソン(key)
  • デビッド・ガリバルディ(dr)

の10人が参加していて、サウンド的にも一番脂がのっていた時期の名盤中の名盤ですもんね。

管理人ももちろん持ってますし、聴きこみました。でも、だからこそ「MONSTER ON A LEASH」なんです。

(それに、「TOWER OF POWER」と「Back to Oakland」が好きですって言われて、何を今更…。って思いませんか?)

管理人が初めて手に入れたタワー・オブ・パワーのアルバム「POWER」は何となくタワー・オブ・パワーの本来の力を発揮していないように思えたんですね。

「もうちょっとホーンセクションが前に出ていてほしかったな~。」

というのが素直な感想で。

(櫻井隆章氏のライナーノーツは見ごたえありましたが)

その数年後、タワー・オブ・パワーがメジャーレーベルのエピックと契約、新譜を出すという事を雑誌で知りまして、その新譜が「MONSTER ON A LEASH」だったと。

「MONSTER ON A LEASH」でタワー・オブ・パワーは復活した!

というレビューがあったので、恐る恐る買いに行って聴いたのです。結果はというと、根拠はないけど、なぜか「タワーオブパワーらしい。」と思わせたアルバムでした。

なんといってもホーンセクションがガッツリ前面に出ていたのが嬉しかったですね。

1曲目の「A LITTLE KNOW LEDGE」から、ラストのインストゥルメンタル「MR.TOAD’S WILD RIDE」までパワフルなサウンドを聞かせてくれました。

その後、タワー・オブ・パワーの旧盤が次々にCD化され店頭に並び、やっと念願の

  • 「TOWER OF POWER」
  • 「Back to Oakland」

を手にすることができ、初めてタワー・オブ・パワーのサウンドを噛み締めることができて、「MONSTER ON A LEASH」がタワー・オブ・パワーの復活作だという事に納得がいったのです。

今でも、タワー・オブ・パワーのアルバムの中で一番聴いているのは「MONSTER ON A LEASH」ですね。大好きです!このアルバム。

今でもタワー・オブ・パワーの看板!「What is Hip?」

「What is Hip?」はタワー・オブ・パワーの代表曲中の代表曲。タワー・オブ・パワーにとってまさに“看板”ですね。

「TOWER OF POWER」リリース当時~現在まで、ライブでも頻繁に(毎回?!)演奏される曲です。

ここで、出てくるのが”タワー・オブ・パワーの歴史はメンバーチェンジの歴史”という文言(もんごん)。

つまり、リズム隊も頻繁に変わっているので、その時代時代の「What is Hip?」のノリの変化がとても興味深いです。

  • 思わず腰を揺らしてしまいそうなハネ気味のノリの時もあれば
  • ザ・縦ノリと言うようなカチッとしたノリの時もあり

好みは分かれるでしょうが、管理人はそれぞれに持ち味があって良いなと好意的な目で見てます。

とはいってもやっぱり一番好きなのは

  • デビッド・ガリバルディ(dr)
  • フランシス・”ロッコ”・プレスティア(b)

のコンビのノリですけどね。

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最後に

いかがでしたでしょうか。

  • 管理人とタワー・オブ・パワーとの出会い
  • タワー・オブ・パワーの魅力とは
  • タワー・オブ・パワーを聴くデメリットとは(逆説的賛辞)
  • 管理人が好きなタワー・オブ・パワーのアルバム
  • 今でもタワー・オブ・パワーの看板!「What is Hip?」

について書いてきました。

結成からもうすぐ50年というご長寿バンド。その道のりは決して平坦なものではありませんでした。

  • 度重なるメンバーチェンジ
  • ’70年代後半~’80年代後半までの特にCBS時代の低迷期
  • ヒューイルイス・アンド・ザ・ニュースに拾われてから復活までの険しい道のり

を乗り越え、現在2017年、安定した人気を得て、伝説のスーパーバンドとして君臨しています。

  • エミリオ・ミミ・カスティーヨ(テナーサックス)
  • ステファン・”ドク”・クプカ(バリトンサックス)

の2名も健在ですし、しばらくは安泰でしょう。

但し、心配のタネが2つ。

1つは、最近のこと。2017年の1月にメンバーの

  • デイヴィッド・ガルバルディー(ドラムス)
  • マーク・ヴァン・ワォーゲンヒゲン(ベース)

の2人が、ライブ会場に向かう途中、電車に轢かれて重傷を負うというニュースが流れました。

幸い、医師は両名に対し楽観的な見方をしているとの事ですが、2017年8月現在、この事についての最新のニュースは手に入っておりません…。心配です。

もう1つは将来のこと。

  • エミリオ・ミミ・カスティーヨ(テナーサックス)
  • ステファン・”ドク”・クプカ(バリトンサックス)

の2人、もう結構な年齢です。万が一2人の身に何かあった(特にステファン・”ドク”・クプカ)場合、タワー・オブ・パワーの屋台骨が崩れかねません。

ステファン・”ドク”・クプカのいないタワー・オブ・パワーなんて考えられませんからね。

あれだけのバリトンサックスの名手の代わりなんて、まずいませんから。

これからも、末永く、ガッツリホーンセクションの効いた、ゴキゲンなサウンドを聞かせていただきたいものです。

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