トランペットは金管楽器の中では、値段が安い方なので、特に社会人になると2本以上持っている方というのをよく見かけます。
- ジャンルの違う曲を吹くためにB管をもう1本持つ人
- メインのトランペットを1本持っていて、サブのトランペットを持つ人
サブのトランペットというと
- フリューゲルホルン
- コルネット
- ピッコロトランペット
- C管トランペット
- Es管トランペット
- ロータリートランペット
等がありますね。
2本以上持つ動機というのは、所属している吹奏楽団やオーケストラやバンドで使うというのもありますが。ぶっちゃけ
個人的趣味で買い揃える。
というのが一番大きいです。コレクターの血が騒ぐんですね^^ゞ
ですが、特にサブのトランペットとして買い揃えるという場合、あまり出番はなく、どちらかというと、「吹く機会」より「拭く機会」の方が多く、
あまりお金をかけたくないな~…
と思うのが人情だったりします。そこで思いつくのが中古楽器という”選択”。同じモデルなら確実に中古の方が安いですからね。
下の画像は管理人のフリューゲルホルンです。中古で買いました♪
管理人もメイン楽器のB管トランペットは新品で買いましたが、そのほかの
- フリューゲルホルン
- ピッコロトランペット
- コルネット
- バルブトロンボーン
は中古で買いました。うまくいった買い物もあれば、失敗したなと思う買い物もあり、その経験から、トランペット中古品選びで注意する事を書いていきたいと思います。
トランペット中古品選びで注意するポイント まずは試奏のための体作りから
トランペットは全身の筋肉を使って吹く楽器です。一説によると、タンギングなどでは60か所の筋肉を使っているともいわれています。
トランペットの選定には試奏が欠かせません。試奏するためには、全身の筋肉をベストな状態に持っていくことが重要です。
なので、まずは試奏に臨むための体作りの方法から紹介していきたいと思います。
ポイント1 男子限定 髭剃りは試奏の前日に済ませておく事
髭剃りで肌が荒れてしまうと皮膚が突っ張ってしまい、口の筋肉の動きを阻害してしまう場合があります。
可能ならば髭剃りは試奏する前日寝る前に済ませ、口周りの皮膚をいたわってあげましょう。
ポイント2 試奏する3時間前には起きる事
寝起きの全身の筋肉はとても固く、とてもじゃないですがトランペットを吹ける状態ではありません。
管理人の経験からすると、筋肉が目覚めて、ほどほど柔らかくなってくるには、起きてから3時間は必要と感じました。
なので、筋肉を動かすために、試奏する3時間前には起きることをお勧めします。
ポイント3 体操をする
体の筋肉をほぐすためにやります。ラジオ体操第1、第2でいいでしょう。音源はYouTubeで「ラジオ体操」で検索すればいくらでも出てきます。のびのびとやりましょう。
ポイント4 朝食をしっかりと摂る
脳みそを起こすためと、パワーの源を作るためです。
- 脳みそが眠っていると的確なトランペット選びができない
- パワー不足だと、試奏するトランペットのポテンシャルを発揮できない
という理由で、朝食を勧めます。これも試奏する3時間前には摂っておきたいですね。栄養が脳みそを含む全身に回るには時間がかかります。
ポイント5 歯を磨いて顔を洗う
歯を磨くのは、歯垢で試奏する楽器を汚さないためと口の筋肉をほぐすため。歯茎もマッサージするように磨きましょう。
顔を洗うのは脳みそをよりシャキッとさせるためです。
トランペット中古品選びで注意するポイント いざ試奏へ
ここで、試奏にあたって楽器店の試奏室の予約が必要かについて触れておきます。予約が必要という声もあるんですが、管理人は予約をしたことがありません。
だいたい、日曜の午後に楽器店に行くことが多いんですが、試奏室が埋まっていたという事が今までなかったもので。
また、実際、楽器店に行ってみないとどんな中古楽器があるのか分からないことが多いですから。
ネットである程度は分かりますが、ネットに載ってない中古品も多いんですよね。なので、試奏室の予約は必要ないと思います。
それでは、ここから試奏するときに見るポイントを説明します。
試奏の時に見る所 外観
まず、外観をそれこそ舐めまわすように見ます。見るポイントはというと、
ポイント6 メッキ・ラッカーのはがれ
ショップに展示されている中古品は大概ピカピカに仕上げられていて、メッキやラッカーのはがれがなかなか見分けられません。
ここで、メッキ・ラッカーのはがれを見逃してしまうと、購入してしばらくしてから、ラッカーやメッキのないところがくすんできて、気が付くことになります。
メッキやラッカーのはがれたところが酸化被膜になってくれればいいのですが、大概は”錆”になります。そうなると錆止めの手入れが面倒なので、メッキ・ラッカーのはがれは見逃さないようにしましょう。
ポイント7 へこみ・ゆがみ
これも、楽器店で直してあることが多いですが、ごく稀に「現状渡し」ということで直してない場合があります。
ベルが一番見つけやすいと思いますが、その他の部分も忘れずにチェックです。購入後見つけると心がヘコみますので(汗)
ポイント8 ピストンがスムーズに動くか
これは楽器店で調整されていますが、奏者によって押す角度が違うため、スムーズに押せないものも出てくるかと思います。買ってから後悔しないようにチェックですね。
また、あまりピストンが重たいものも避けたほうがいいでしょう。早いパッセージが出来ないというのもありますが、毎日吹くか、頻繁に手入れをしないとピストンが固着する場合があります。
ポイント9 ネジが上手くハマるか
特にピストンのネジですね。一度外したらなかなかハマらないというトランペットもあります。ネジを取り外してチェックしましょう。ボトムキャップも忘れずにチェックです。
尚、ピストンは入れる向きと順番があるので、必ず1本ずつ取り外しましょう。全部いっぺんに取り外して、
ピストンの正しい向きと順番が分からなくなったorz
となってはシャレになりません。この後の試奏で音も出なくなりますしね(大汗)
ポイント10 抜差管がスムーズに動くかをチェック
これも楽器店で調整してありますが、ごく稀に固くて抜けない、抜いたらハマらないというのもあるのでチェックです。
ポイント11 マウスピースを楽器にはめてみる
これは管理人がフリューゲルホルンを買った時にあったことですが、付属のマウスピースをマウスパイプにはめたら少しガタつきました。
もっともマウスピースは別に買い、そのマウスピースではガタつきがなかったので気にしませんでしたが、付属のマウスピースをそのまま使うことを考えているなら要チェックです。
試奏の時に見る所 吹いたフィーリング
外観を一通り見終わったら 次はいよいよ実際に吹いてみてのチェックです。ゆっくりスラーで半音階を吹いてみて、
ポイント12 音程が狂ってないかを確認
チューニングメーターを使ってもいいでしょう。トランペットによっては前オーナーの癖で、とんでもなくオンチなトランペットも存在します。
また、どう頑張っても音が当たらないというトランペットに出くわしたこともありました。LowEsの音だけどうやっても当たらないというトランペットでした。
普段の調子で楽に吹いて、気持ちよく音階を奏でられるトランペットを選ぶのが良いでしょう。
ポイント13 音色が好みのものかを確かめる
中古楽器とはいえ、一度購入すれば長い付き合いになるものです。やはり好きな音色のものを選ぶのがいいでしょう。あと抵抗も好みのものかチェックです。
ポイント14 音色にバラツキがないかを確かめる
音程によって抜けの良い音、こもった音がないかを確認します。あまりバラつきのあるものは避けたほうがいいでしょう。
音色の明るい・暗いも確かめます。こちらも、あまりバラつきのあるものは避けたほうがいいです。
ポイント15 p(ピアノ)、f(フォルテ)のレンジも確かめる
これは購入後に直すこともできますが、ダイナミックレンジ(ピアノとフォルテ)が狭いものもあります。
前オーナーがmf(メゾフォルテ)近辺でしか鳴らさなかったトランペットですね。
これも自分で直せなさそうだと思ったら避けたほうがいいでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。管理人の経験から、トランペット中古品選びで注意するのポイントを書きました。
中古のトランペットは安い値段で手に入れられる反面、前オーナーの癖などから、
アタリ・ハズレ
を見極めなくてはならない難しさがあります。なので、もちろんトランペット初心者にはお勧めしません。
少なくとも中高6年間くらい吹いて、社会人になって吹奏楽団、(ビッグ)バンド、オーケストラなどで吹く位のキャリアになってから手を出すことをお勧めします。
但し、お子さんが吹奏楽部に入ることになって、新品トランペットを買う予算がなく、トランペットを卒業した、兄弟、親戚などから”お下がり”をもらうという事情なら話は違ってきます。
その場合は、最低でも楽器店に調整を頼んでから、調整済みのトランペットを与えたほうがいいでしょう。
最後に、中古楽器を選ぶときにもう一つ、気をつけないければならないことに触れておきましょう。それは
楽器店の雰囲気にのまれない事
特に都市部の楽器店は、品ぞろえも豊富で、楽器に囲まれてるうちに、舞い上がってしまい、どれもいいものに見えてきます。
なので、楽器店に入ったら、深呼吸して落ち着くことが必要ですね。
管理人も、失敗した経験があります。なのでその経験から、この記事を書かせていただきました。
中古トランペットを選ぶ際の参考になればと思い、記事を締めさせていただきます。
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