マウスピースの種類というと、金管楽器の中では、トランペットがダントツに多いですね。トランペット自体がいろんなジャンルの音楽に使われるものですから、どうしてもそうなります。
だから迷っちゃうんですよね~…。初心者のうちは楽器についてきたものを何の疑問も持たずに使っているのですが。
「このマウスピースは本当に自分に合っているのだろうか…」
と考えると、自分に合ったマウスピースを探して、何本も買ってしまうという、マウスピースさまよい人状態になってしまうわけです。私も、モロにそこにハマったクチですが…。
私の場合、十数本でしたが、つわものになると数十本試してる人もいますからね~…。さらにつわものになるとオーダーメイドしたりして(汗)
「私も(僕も)マウスピース選びで悩んでるんです!」と思ったあなたのために、私がマウスピース選びにさまよった挙句、これがいいんじゃないかと思った方法をお知らせします。
参考になれば幸いです。
まずは口当たりがいいか
まず、吹こうと思わずに、トランペットを吹くときの唇を作って、お目当てのマウスピースをそっと唇に当ててみてください。当てるだけです、吹いちゃだめですよ。
これはすごい大事な事なので、ショップの方に遠慮せず、極端な話、ショップにある全部のマウスピースを試すつもりでやってもいいと思います。
私も多い時はいっぺんに十数本は出してもらいます。それで口当たりがいいものを選び出します。
いくらハイノートが出ようとも、いくら、コントロールがしやすくても、口当たりが合っていないとトランペットを吹くのが苦痛になってきますので、慎重に選んでください。
そうやって取捨選択すると、気の利いたショップでは、同じ番号のマウスピースをまた在庫のある分だけ出してくれます。
これは、マウスピースにも個体差があるためで、納得いって選びたいというお客さんに配慮したものですね。
遠慮なく全部試しましょう。口当たりの良い候補が見つかったら、いよいよ試し吹きです。
必ず楽器を持っていこう
これは私の経験からですが、マウスピース単体で吹いて選んで、「合ったな~♪」とおもって、トランペットに着けて吹いても、フィットしたためしがありません。マウスピースを単体で鳴らすときと、トランペットを付けて鳴らすときでは、口の形が微妙に違うのです。
失敗しないためにも、トランペットは必ず持っていきましょう。そしてできれば、ショップに行く前にトランペットを吹き込んでおいて、唇がバテた状態で行くのがベストです(そうするとマウスピースの本性がわかるとでも言いましょうか)。それで、
- タンギング(綺麗なタンギングができるか)
- スラー(リップスラー含む スムーズに音移動できるか)
- 音階(12音階全部で吹いてみる 鳴りにむらがないか)
を、試します。
ここでは、高音の事にはあえて触れません。なぜなら、私の経験から、高音狙いで選んだマウスピースは必ず失敗しているから。
次項にて触れます。
カップの深さに求めるもの
「カップが浅いと高音が出やすい。」
確かに当たっている部分もあります、ただ私の経験から、この一言を加えさせてください。
「浅いカップが口にフィットする人はごく一部。ほとんどの人は合わない。」
私も、浅いカップをいくつか試しましたが、高音に行くと、唇がカップについてしまい。音自体が出なくなります。
私の場合バックで”D”カップ、ヤマハで”B”カップがコントロールできる限界ですね。
それに思ったほど高音は出ません。
ヤマハの14A4aというマウスピースを買ったことがありますが、ピッコロトランぺット用です。ピッコロトランペットには浅いカップのマウスピースがぴったり合いました。
試しにこの14A4aをB♭管のトランペットに着けて吹いてみましたが、音もスカスカ、高音も思ったほど出ませんでした。ただ、音色はとても明るくなりましたね。
ヤマハの14Cというのも試したことがあります、クラシック用に少し音がダークなものをと思ってです。
私の場合、カップの浅い深いは、高音の出る出ないではなく、音色の明るさによって使い分けてますね。
- 明るい音色を狙うならカップの浅いもの
- 暗い音色を狙うならカップの深いもの
という感じです。
プロはオーダーメイドのマウスピースを使っている
昔、シエナウインドオーケストラのトランペットの方にお話を聞く機会がありました。トランペットも気になるんですが、その時は
「どんなマウスピースを使ってるんですか?」
と聞きました。その時に出た答えが、すみません、忘れちゃいました。但しはっきり言えるのは
「カップは○○、スロートは○○、バックボアは○○」
とオーダーメイドで作っているということでした。確かカップはバックの1ハーフだったと思います。
自分に合うマウスピースを求めているのなら、ここまでやる必要がありますが、アマチュアでは聞き分けられないし、コストもバカにならないのでお勧めはできません。
最後に
マウスピースの選び方を書いてきましたが、暴論を覚悟でいえば、
「トランペットに標準でついてくるマウスピースに口を合わせたほうが早いよ」
というのが結論ではあったりします、実際私はそうでしたから。でも、特に東京のショップは親切で、トランペットを買った時に
「マウスピースを選ばせてもらってもいいですか~?」
と聞くと、タダでマウスピースを選ばせてくれるところが多いですね。
なので、「このサービスを使わない手はない」と、選びまくるのですが。
特にピッコロトランペットを吹くようになってから、浅いマウスピースは、ピッコロトランペットのためにあるんだな~と思えるようになりました。
B♭管では本当に浅いマウスピースは使えませんから。
今は「ヤマハ トランペットマウスピース 中川モデル 14B4 NEE」に落ち着いてます。
たぶんもう変えることはないでしょう。スロートがヤマハ標準のマウスピースより細いせいか、Bカップのわりに高音は出しやすいです。
マウスピース、ついつい目移りしちゃいがちですが、各メーカーでトランペットに標準装備させてるのに口を合わせるのが一番だと思います。
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