「ご冥福をお祈りいたします。」
テレビで芸能人が亡くなった時などよく使われますね。
また、弔電でもよく使われる表現です。
冥土で少しでもいい裁きが出るようにお祈りしてます。
という意味で使われます。
アナウンサーが故人に向けていう事が多いですが
「なんだかな~?」と思いながら見ているときがあります。
その理由はというと。
「故人の宗教、宗派をちゃんと調べて言ってるのかな?」
と思う時があるからです。
そもそも冥土とは
そもそも冥土とは、故人の魂が一時立ち寄って、神様の裁きを受けるところといわれています。
生前の行いを吟味されて、次の世界へ行くという。
天国なのか、地獄なのか、はたまた生まれ変わるのか。
裁きを受けるところらしいです。
経験したことが無いので残念ながら詳細はわかりませんが。
浄土真宗をのぞく仏教では冥土が存在するので、
冥土で少しでもいい裁きを受けるといいですねという意味で
「ご冥福をお祈りいたします」
といいます。
冥土での幸福とはどういう事か
冥土の話を聞く限り、閻魔大王が出てきそうなイメージですね。
- 生前の行いを吟味して
- その後どういう裁きを下すか
なんて、まさにその通り。
キリスト教でも同じような言い伝えがありますね。
- 神様の前にひざまずき
- 神様の審判を得る
キリスト教が違うのは、裁かれた故人が、生前の行いに後悔し
大泣きするという話があるところですね。
なので現世にいる人は故人にむけて少しでもいい審判が出るよう
「ご冥福をお祈りいたします」
というのでしょう。
「ご冥福~」は浄土真宗とキリスト教ではできるだけ避けたい
浄土真宗では、故人がなくなればすぐに極楽に行ける宗派のはずで、
冥土に行くことは、「冥土をさまよう」という表現になってしまうので
故人にとって失礼にあたるという解釈もできなくはありません。
なので浄土真宗では、「ご冥福を~」は避けたいですね。
キリスト教も、外国の宗教なので、冥土という場所があるのかが
現世にいる私たちにも、わからないので、避けた方がいいですね。
時々、外国人のアーティストやセレブな亡くなった時
「ご冥福をお祈りします」
という人がいますが、やっぱり「なんだかな~」と思います。
最後は気持ちの問題ですが。
ご冥福をお祈りしますを浄土真宗やキリスト教で使うのは
ふさわしくないと書きましたが、言った人や弔電贈った人は
悪気があってやったわけじゃなく、たまたま知らなかっただけ。
だから目くじら立てて、指摘する人もいないようですね。
最後は気持ちの問題ですから。
故人を悼む気持ちがこもっていれば、「ご冥福を~」を
浄土真宗やキリスト教の故人に贈っても、周囲の人は
その気持ちを汲んでくれるでしょう。
あ、それから、「ご冥福をお祈りいたします」や
これが一番無難な「お悔やみ申し上げます」は
弔電や文章に使うものであって、直接ご遺族に言う場合は
「この度はご愁傷様です…」か
「この度は…どうも…(と語尾をにごす)」のが
一番無難でしょう。
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