スマホでは「アプリ」、パソコンでは「ソフト」と呼ぶことが多いですが、実はこの2つ、まったく別のものというわけではありません。
「ゲームアプリ」と「ゲームソフト」は何が違うのか、WordやExcelはアプリなのかソフトなのか、そもそもOSとはどう違うのか――言葉の使い分けに迷うこともありますよね。
結論から言うと、アプリはソフトウェアの一種です。ただし、すべてのソフトウェアがアプリというわけではありません。
この記事では、アプリとソフトの違いをできるだけわかりやすく整理しながら、なぜスマホでは「アプリ」、パソコンでは「ソフト」と呼ばれることが多いのかについても解説していきます。
アプリとソフトの違いは?【結論】
最近では、スマートフォンを使っていて「アプリ」という言葉を聞かない日はないくらい身近になりましたね。
ゲーム、カレンダー、写真、動画、SNSなど、スマホの画面にはたくさんのアプリが並んでいます。
一方、パソコンでは昔から「ソフト」という言葉がよく使われてきました。
ゲームソフト、表計算ソフト、ワープロソフト、メールソフトなどですね。
そこで気になるのが、
「アプリとソフトって何が違うの?」
「スマホだからアプリ、パソコンだからソフトなの?」
という疑問です。
実は、アプリとソフトはまったく別のものではありません。
簡単にいえば、「ソフトウェア」という大きなくくりの中に「アプリ」があります。
この記事では、アプリとソフトの違いを、パソコンやスマホにあまり詳しくない方にも分かるように解説していきます。
まずは結論からいきましょう。
アプリは「アプリケーションソフトウェア」の略で、ソフトウェアの一種です。
関係を簡単に表すと、
ソフトウェア > アプリケーションソフトウェア(アプリ)
となります。
つまり、「アプリ」と「ソフト」は完全に別物というわけではありません。
たとえば、WordやExcel、Webブラウザ、ゲームなどはアプリケーションソフトウェアなので、「アプリ」であり「ソフト」でもあります。
ただし、ここで注意したいのが、
「アプリはソフトの一種」だからといって、「すべてのソフトがアプリ」というわけではない
ということです。
ソフトウェアにはアプリ以外にも、WindowsやmacOS、iOS、AndroidなどのOSや、周辺機器を制御するドライバなどがあります。
ですから、「アプリとソフトは同じもの」と覚えるより、
「ソフトという大きなグループの中にアプリがある」
と覚えると分かりやすいですね。
そもそもソフト(ソフトウェア)とは?

では、「ソフト」とはそもそも何なのでしょうか。
ソフトウェアはコンピューターを動かすプログラムなどの総称
一般的に「ソフト」と呼んでいるものは、「ソフトウェア」を略した言葉です。
パソコンやスマートフォンには、本体やディスプレイ、キーボードなど実際に触れることのできる機器があります。
こうした物理的な機器は「ハードウェア」と呼ばれます。
それに対して、コンピューター上で動作するプログラムなどを指すのが「ソフトウェア」です。
ハードウェアが身体だとすれば、ソフトウェアは「何をどう動かすか」を指示する側、と考えるとイメージしやすいでしょう。
ソフトウェアにはさまざまな種類がある
ソフトウェアと聞くと、ゲームやWord、Excelなどを想像するかもしれません。
しかし、ソフトウェアにはそれ以外にもさまざまなものがあります。
代表的なものを挙げると、
- OS
- アプリケーションソフトウェア
- デバイスドライバ
などがあります。
つまり、普段「ソフト」と呼んでいる言葉は、実はかなり広い意味を持っているわけですね。
アプリとは?

続いて「アプリ」について見てみましょう。
アプリは「アプリケーションソフトウェア」の略
「アプリ」は、「アプリケーションソフトウェア(application software)」を略した呼び方です。
日本では「アプリケーション」、さらに短くして「アプリ」と呼ばれることが多くなっています。
アプリケーションには「応用・適用」といった意味があります。
コンピューターを動かす土台となるOSに対して、利用者が特定の目的を実現するために使うソフトウェアがアプリケーションソフトウェアです。
アプリは特定の目的のために利用するソフト
普段使っているものを考えると分かりやすいでしょう。
たとえば、
- 写真を見る・編集する
- Webサイトを見る
- メールを送る
- 文書を作成する
- 表計算をする
- 動画を見る
- ゲームをする
- スケジュールを管理する
といった目的のために使うソフトがあります。
これらがアプリケーションソフトウェア、つまり「アプリ」です。
スマホに入っているものだけがアプリというわけではなく、パソコンで使っているWordやExcel、Webブラウザなどもアプリケーションソフトウェアに含まれます。
アプリはOSがあって初めて動く

アプリについて理解するうえで知っておきたいのが「OS」との関係です。
OSはスマホやパソコンを動かす基本的なソフトウェア
OSは「Operating System(オペレーティングシステム)」の略です。
OSは、パソコンやスマートフォンのハードウェアを管理し、アプリなどが動作するための基本的な環境を提供しています。
アプリは基本的に、それぞれが対応しているOS上で動作します。
パソコン用のソフトを購入したりダウンロードしたりするときに、「対応OS」という表示を見たことがある方もいるでしょう。
これは、そのアプリがどのOSで利用できるのかを示しているわけですね。
Windows・macOS・iOS・AndroidなどがOS
身近なOSとしては、
- Windows
- macOS
- iOS
- Android
などがあります。
たとえば、iPhoneではiOS上でさまざまなアプリが動作しています。
AndroidスマートフォンならAndroid上でアプリが動作します。
パソコンでも基本的な考え方は同じです。
私たちは普段あまり意識しませんが、アプリだけが単独で何でもやっているのではなく、OSという土台の上でアプリを利用しているというわけです。
アプリとソフトの関係を具体例で比較

ここまでの説明だけでは少し分かりにくいかもしれませんので、身近なものを例に整理してみましょう。
| 例 | ソフトウェア? | アプリ? |
|---|---|---|
| Windows | ○ | 通常はOSとして区別 |
| macOS | ○ | 通常はOSとして区別 |
| iOS | ○ | 通常はOSとして区別 |
| Android | ○ | 通常はOSとして区別 |
| Word | ○ | ○ |
| Excel | ○ | ○ |
| Webブラウザ | ○ | ○ |
| ゲーム | ○ | ○ |
| プリンタードライバ | ○ | × |
この表を見ると、「ソフト」と「アプリ」の関係が分かりやすいのではないでしょうか。
WordやExcel、ブラウザ、ゲームなどはソフトウェアであり、その中でもアプリケーションソフトウェアなので「アプリ」でもあります。
一方、WindowsやiOSなどもソフトウェアですが、通常は「OS」と呼んでアプリとは区別します。
プリンタードライバもソフトウェアですが、アプリケーションソフトウェアとは役割が異なります。
つまり、
アプリならソフトウェアに含まれる。しかし、ソフトウェアだからといって必ずアプリとは限らない
ということですね。
なぜスマホでは「アプリ」、パソコンでは「ソフト」と呼ぶの?

ここで最初の疑問に戻ってみましょう。
スマホでは「アプリを入れる」と言うのに、パソコンでは「ソフトを入れる」と言うことがありますよね。
そのため、
「スマホ用がアプリで、パソコン用がソフトなのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、端末によってアプリとソフトが分類されているわけではありません。
パソコンで利用するアプリケーションソフトウェアを「アプリ」と呼んでもおかしくありませんし、現在ではパソコンでも「アプリ」という表現が広く使われています。
逆にスマホのアプリも、広い分類で見ればソフトウェアです。
つまり、「スマホ=アプリ、パソコン=ソフト」という明確な決まりがあるわけではないのです。
普段の会話では、それぞれの端末で一般的な呼び方を使っていると考えればよいでしょう。
パソコンのソフトも「アプリ」と呼んでいい?
では、パソコンで使っているソフトを「アプリ」と呼んでもよいのでしょうか。
アプリケーションソフトウェアであれば、「アプリ」と呼んでも問題ありません。
たとえば、
- Word
- Excel
- Webブラウザ
- メールソフト
- 画像編集ソフト
- 動画編集ソフト
- ゲーム
などは、いずれも特定の目的のために利用するアプリケーションソフトウェアです。
一方で、パソコンに入っているソフトウェアすべてを「アプリ」と呼ぶのは正確ではありません。
WindowsなどのOSやデバイスドライバもソフトウェアですが、一般的にはアプリとは区別されます。
迷ったときには、
ソフト=広い呼び方
アプリ=ソフトの中の一カテゴリー
と覚えておけば分かりやすいでしょう。
アプリ以外にも「ドライバ」というソフトがある

アプリ以外のソフトウェアとして、もうひとつ身近なのが「ドライバ」です。
ドライバとは?
ドライバ(デバイスドライバ)は、OSがハードウェアを適切に扱うために必要となるソフトウェアです。
パソコンにはさまざまな機器が接続されています。
それらをOSから適切に利用できるように橋渡しをするのがドライバです。
このドライバもソフトウェアの一種ですが、通常はアプリとは呼びません。
プリンターなどの機器を使うためにも必要
分かりやすい例がプリンターです。
パソコンからプリンターを利用するときには、その機器に対応したドライバが必要になる場合があります。
ほかにもグラフィックスや各種周辺機器など、さまざまなハードウェアでドライバが使われています。
ドライバが正しく動作していないと、機器を正常に利用できなかったり、本来の機能を利用できなかったりする場合があります。
「ソフト」と聞くとアプリばかりを想像してしまいますが、こうした裏側で働いているソフトウェアもあるんですね。
アプリとソフトの違いについてよくある疑問
最後に、アプリとソフトについて疑問になりやすいポイントをまとめておきます。
スマホに入っているものは全部アプリ?
すべてがアプリというわけではありません。
スマートフォンには、利用者が使うさまざまなアプリのほかに、端末を動作させるOSやシステムに関係するソフトウェアもあります。
普段ホーム画面から起動して使っているものの多くはアプリですが、スマホを構成するソフトウェアすべてがアプリというわけではありません。
ゲームはアプリ?ソフト?
ゲームも基本的にはアプリケーションソフトウェアの一種です。
そのため、「ゲームアプリ」と呼んでも「ゲームソフト」と呼んでも不思議ではありません。
スマートフォンでは「ゲームアプリ」、家庭用ゲーム機やパソコンなどでは「ゲームソフト」という表現を耳にすることが多いですが、呼び方だけでまったく別の種類になるわけではありません。
WordやExcelはアプリ?ソフト?
WordやExcelもアプリケーションソフトウェアです。
そのため、「アプリ」と「ソフト」のどちらの表現も当てはまります。
パソコンでは「Wordというソフト」と呼ぶ人も多いですが、アプリケーションという分類から見ればアプリでもあります。
OSはアプリではないの?
OSもソフトウェアですが、一般的にはアプリとは区別されます。
OSはコンピューターの基本的な機能を管理し、アプリが動作するための環境を提供する役割を持っています。
Windows、macOS、iOS、Androidなどが代表例です。
したがって、
OSもソフトではあるけれど、通常はアプリとは呼ばない
と覚えておけばよいでしょう。
アプリとプログラムの違いは?
「プログラム」は、コンピューターに処理を実行させるための命令を記述したものを指す言葉です。
一方、アプリは利用者が特定の目的を達成するために利用するソフトウェアです。
ひとつのアプリが複数のプログラムやさまざまなデータなどから構成されている場合もあります。
そのため、「プログラム」と「アプリ」も完全に同じ意味というわけではありません。
普段ホーム画面から起動して使っているものの多くはアプリですが、スマホを構成するソフトウェアすべてがアプリというわけではありません。
まとめ
今回は「アプリ」と「ソフト」の違いについて見てきました。
ポイントをまとめると、
- 「ソフト」はソフトウェアを略した呼び方
- 「アプリ」はアプリケーションソフトウェアの略
- アプリはソフトウェアの一種
- すべてのソフトウェアがアプリというわけではない
- OSやドライバもソフトウェアの一種
- スマホだからアプリ、パソコンだからソフトという決まりはない
- パソコンで使うWordやExcelなどもアプリと呼べる
ということになります。
一番大切なのは、
「ソフトウェア」という大きなくくりの中に「アプリ」がある
という関係です。
普段の会話では「スマホならアプリ」「パソコンならソフト」といった呼び方をすることもありますが、両者がまったく別のものというわけではありません。
この関係を覚えておけば、「アプリとソフトって結局何が違うの?」と迷ったときにもスッキリ整理できると思います。


