「ドローン業界はパイロットが大変不足しています。」
管理人が2016年11月にドローンスクールビギナーコースで講師の方に言われた言葉です。
まさにドローンはこれから活躍するツールです。
ま…、もっとも今は事故やアクシデントの方がクローズアップされがちなのですが^^ゞ
2015年4月22日の首相官邸墜落事件は有名すぎますね。
それから善光寺や姫路城の墜落事件とか、三社祭でドローンを飛ばすといった少年が警察に逮捕されるなど。
こういうことが起こると、
ドローンを飛行させるのには免許制にしないとダメなんじゃない?
という疑問がわくのも、もっともだと言えます。
さて、では、ドローンを飛ばすのに、免許は必要なのか? なんですが…
ドローンの飛行させるのに免許は不要
結論を言いますと、2017年2月現在、ドローンの飛行に免許は必要ありません。
但し、メーカーで自主的に年齢制限を設けているところが存在します。
目安で言いますと「トイドローン」と呼ばれる機体重量(バッテリー込み)200グラム未満のものは対象年齢を14歳以上に指定していることが多いです。
有名なDJI社のPhantomは対象年齢を18歳以上としてますね。
免許はいらないが必要なスキルがあります。
平成27年12月10日より航空法が改正され、ドローンを飛ばせる範囲が大幅に狭まりました。
人口密集地区(またはDID地区)とというところがあり、原則ドローンの飛行が禁止されています。
禁止と言いながらも、ある要件を満たせば、飛行を認められるのですが、その要件とは
- 充分な経験を持った人の監督下での10時間の実務飛行経験
- 国土交通省へのフライトプランの提出
となります。
「なんだぁ!たったの10時間か!」
とは言わないでくださいね。結構10時間をクリアするのって大変ですよ。
DJI社のPhantom4 PROを例にしますが、
【国内正規品】DJI ドローン PHANTOM 4 PRO 2000万画素1インチセンサー 5方向障害物検知 CP.PT.000492
- バッテリー1本で飛行できる時間が30分
- バッテリーを2本持っているとして60分
と行きたいところですが、先日行ったドローンスクールの講師の方が言うには、
「安全に飛行させるなら、バッテリー半分でもうドローンを自分の所に戻し着陸態勢に入る」とのこと。
これで単純に60分÷2で30分ですね。飛行できる時間が。
それと、ドローンは日の出から日没までの時間しか飛行を認められていません。
普通の勤め人なら、この時間帯は仕事してますよね。よって飛行できるのは休日のみ。
週2日休みとして、30分×8日でおよそ4時間、スムーズに飛ばせて3か月弱かかります。
でも、「充分な経験を持った人」の都合もありますよね。それを考えるともっとかかるはず。
意外と「充分な経験を持った人の監督下での10時間の飛行経験」ってクリアするのが難しいんです。
この10時間の飛行経験、後の章で出てくる「DJI CAMPスペシャリスト」という資格でも求められる時間数なので、気長に時間数積み上げていくしかないですね。
そうそう。ドローンの教育環境も徐々に整ってきているようですね。こんなスクールが全国に徐々に作られています。
受講料も少しではありますが、安く抑えられています。但し、一番ベーシックなコースでは、1日に飛行できる時間数が2時間半とか。ちょっと少ないですね。
でも、きちんとした指導を受けながら飛行させられると言う事は、貴重な体験ではあります。「無料お試し」もあるようですので、興味があれば体験してみてはいかがでしょうか。
ドローンにまつわる資格
ここでは持っておくといいドローンにまつわる資格を紹介します。
検定は筆記試験。マークシート方式で50問中40問正解で合格です。ドローンを飛ばすにあたっての基礎知力・知識がどれだけあるかを問われるもので、仕事に直結するわけではありませんが、ドローンパイロットが腕試しに受けていることが多いですね。
ドローンレースで必要になることがある資格。通常ドローンは2.4Ghz帯の電波を使っていますが、ドローンレースで使用されるFPVというドローンからモニターへの画像転送で5Ghz帯を使うことがあるため、この資格が必要になります。
後で出てくるJUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)が仕事でドローンを使う場合、今後必要になるだろうといっている資格です。
業務用ドローンで5Ghz帯を使用する可能性があるため、持っておいた方がいいとのことです。
さて、今後注目される第3級陸上特殊無線技士。アマチュア無線4級との棲み分けはどうなるのかというのが注目点ですが、現時点では
両方持っていた方が間違いない。
としか言えません。
ドローン免許ではないが、飛行のために設けられている資格
ドローンの免許ではないですが、飛行のための資格を2つ紹介します。
資格取得には認定スクールで講習を受けますが、決して安いものではないので、十分に考えたほうがいいでしょう。
一般社団法人日本UAS産業振興協議会の事。Japan UAS Industrial Development Associationの頭文字をとったもの。
この団体の資格がドローンでは一番メジャーです。
どんな団体かというと、
近年飛躍的な発展を遂げている無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft Systems)の、
民生分野における積極的な利活用を推進するとともに、
UASの応用技術の研究開発、安全ルールの研究、人材育成、環境整備に努め、
UAS関連の新たな産業・市場創造、健全な育成と発展に寄与するために、さまざまな事業を行います。JUIDAオフィシャルページFAQより引用
ドローンの操縦士、安全運航管理者を育成する団体で、JUIDAの資格を得るには、認定スクールに通う必要があります。
JUIDA認定スクールの雰囲気を話している方の動画を見つけましたので載せておきます。
ドローンシェア世界一、PhantomシリーズでおなじみのDJI株式会社が主宰する民間資格。
- DJIスペシャリスト
- DJIインストラクター
- DJIマスター
があり、スペシャリスト、インストラクター、マスターの順で難易度が高くなります。
・DJIスペシャリスト
DJIスペシャリストは、DJIインストラクターの指導によるDJI CAMP(座学教育と実技指導)を受講した、10時間以上の飛行操縦経験がある操縦者です。DJIスペシャリストは、DJIインストラクターから教育、監督、技能資格証明を受け、実際の業務に従事します。DJIホームページより引用
・DJIインストラクター
DJIインストラクターは、DJIマスターの指導によるDJI CAMP(座学教育と実技指導)を受講した、30時間以上の飛行操縦経験がある操縦者です。DJIスペシャリストの教育、監督、技能資格証明を行います。DJIインストラクター技能資格証明発行数には年間の上限があります。DJIホームページより引用
・DJIマスター
DJIマスターは、100時間以上の飛行操縦経験があり、電波法、航空法などの高度な知識と、重要な業務場面での操縦経験、指導経験、安全運営の知識を有する操縦者です。DJIマスターは、DJI JAPANより認定され、DJIインストラクターの教育、監督、技能資格証明を行います。DJIホームページより引用
但し、これらの資格を取得したからと言って、ドローンで仕事ができるようになるかと言えばそうではありません。もともとドローンの飛行実績のある人が、これらの資格を持つことで、より認められるという部分が大きいですね。
実際、ドローンの仕事の現場では実務飛行経験最低100時間が求められるといわれています。
実務飛行経験がないのに、資格だけ持っていても、仕事が舞い込んでくることはまずないでしょう。
ペーパーパイロットでは意味がない。という事ですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。「ドローンを飛ばすのに免許は必要か?」ということについて書かせていただきました。
管理人個人の意見を言わせてもらえば、「免許制にならない方がいいな~…」なのですが、何せドローンの歴史は浅く、また、今の段階では、有用性よりも、墜落騒ぎや事故など悪い噂の方が先行しています。
先日YouTubeでゾッとするような動画を見ました。「ドローン墜落事故まとめ」の様な動画だったのですが、外国の民間旅客機の翼にドローンが衝突して、旅客機の翼が欠けるというものでした。
日本でやらかしたら、トップニュース間違いなし。一気にドローン免許制度化への道を進むであろうショッキングな映像でした。
誰も、やらかしませんように…やらかしませんように…やらかしませんように!!!
ドローンを飛ばすなら、改正航空法の順守はもちろん、慎重に慎重を重ねて飛ばすことが大事ですね。
それが免許化への道を進まない唯一の方法だと思います。
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