首都直下型地震が、もういつ起きるか分からないとささやかれるようになってから久しいです。
東日本大震災も未曾有の災害でしたが、首都機能が麻痺しなかったため、消防、救急、警察、自衛隊が動いてくれたので、幾分救われました。
首都機能が麻痺し、消防、救急、警察、自衛隊の指揮系統がストップした時の被害は想像できません。いざというときのために備えておきたいですね。東日本大震災を教訓に。
2011.3.11 14:46
マグニチュード9.0 最大震度7という大地震を東日本太平洋側を襲いました。そう、東日本大震災です。海沿いは大規模な津波で壊滅的な打撃を受けました。
宮城県に住む管理人も、その時まさに真っ只中におりました。管理人の家は内陸部だったので津波被害にはあいませんでしたが…。
それでも、電気、水道、電話 公共交通機関の生活インフラがストップし、数週間かなり不自由な生活を強いられました。
(ちなみに公衆電話を使えなかったことも書き加えておきます)
これから、管理人が東日本大震災にあった経験から、首都直下型地震が起きたときに必要なものを、紹介させていただくわけです。
が、
実際に東日本大震災にあって、私の中で地震の際に必要と思っていた物の常識が覆されることがありました。
この記事ではそんな意外だったことと、従来から言われていることを合わせ「大地震の際に本当に必要なもの」について、私の実感をお伝えしていきたいと思います。
東日本大震災の時 多くの人が用意していなかった意外なものとは
非常用持ち出し袋に入っているようなものは、大概の家庭では用意できていたようです。ただ、以下の3つ
- 赤ちゃんの紙おむつ
- ペットの食事
- 使い捨てマスク
に苦労していた人が多かったと記憶しています。
赤ちゃんの紙おむつとペットの食事は、好みがあるため。特定の銘柄を探し回っていた方が多く見受けられました。
使い捨てマスクは、特にお年寄りの肺炎予防用。がれきの粉塵のまじった悪い空気を吸わないようにするためのものですね。
お年寄りにとって肺炎は命に直結する重大な病気。なのですが、病院も医師含むスタッフが手一杯だったので、お年寄りの肺炎予防まで手が回らなかったようです。
この3つは、忘れがちなので用意したほうが良いです。
これも意外だった!お金より物を持っていることがずっと大事
お金はアテになりません。店が開きませんから。何故なら交通インフラがマヒして、従業員が来れないからです。
東北は車社会で、近くの従業員さんは車で来てくれましたが、首都圏のように、多くの人が電車で通勤している場合は、電車が動かないので、ほとんどの店が開かないでしょう。
売ってくれる店が開かないので、お金なんていくら持っていても紙切れです。
震災の時はご近所さんと物々交換をやりました。停電のため、冷蔵庫が使えないので、冷凍食品や日持ちしない肉や野菜を調理して(田舎なのでプロパンガスが使えた)、それをいただく代わりに、こちらはろうそくや電池、時に労働力などを提供する(かたづけ作業とかですね)という感じで。
本当にお金は全然役に立たなかったですね。それなら保存食大量に持っていて、ご近所さんと物々交換したほうが全然ましだなぁと思ったのが2週間ほど続きました。
首都圏でもこの時、開いている店舗は軒並み物がなくなったと聞いてます。直接の被害を受けたわけでもないのに、この状況では、実際に首都直下型地震が起きたときに、どうやって生き抜くか考える必要がありますね。
「地震の際の非常食は3日分用意しましょう」
とよく言われますが、東日本大震災から得た教訓から、3日では到底足りないという事が分かりました。東京都内でもビル群が道路を寸断するでしょうし、ヘリコプター頼りとなると、孤立した避難所まで手が回らない可能性は大なので、必要な食料は、
- 自家用7日分(供給の遅れも見越して)
- 物々交換用に3日分
あってもいいでしょう。非常時は本当に役に立つのは”物”です。お金は何の役にも立ちません。また、首都がやられれば、”円”の価値が暴落し、インフレを起こすとも言われているので、その意味でも尚更お金は役に立ちません。
やっぱり役に立った!非常用持ち出し袋
非常時持ち出し袋が役に立つかどうかですが、結論を言うと役に立ちます。気が付いたら、あれもこれもと出して使っていました。
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東日本大震災では、津波に襲われた沿岸部の方たちは、安全な場所に逃げるのに、一刻を争う状態だった訳で、それこそ身一つで非難した人がほとんどだったので、確かに役に立ちませんでした。
首都直下地震の時は津波は起こらないといわれてますが、火災が心配されているので、そうなれば、やはり、身一つで逃げなくてはならないわけで、そうなると、確かに使えるかどうかは不透明です。
ですが、無いよりあった方が間違いないのは確かですので、やはり、非常持ち出し袋は用意しておいた方がいい。でしょう。
非常持ち出し袋以外に余裕があれば持ち出したいもの
東日本大震災では、首都機能がダウンしなかったので、自衛隊や消防、救急が動いてくれました。その結果、避難所での生活を余儀なくされた方にも、食料や生活必需品が行き届きました。
しかし、首都直下地震が起きたときに首都機能がダウンした場合、自衛隊、消防、救急が動けないという事態にもなりかねません。したがって、用意するものは東日本大震災より多くなる可能性もあります。
非常持ち出し袋に入っているものもありますが、もし、余裕があったなら、これらを用意してください。
水
これは、もはや常識ですね。飲用水として1日2リットル、できれば生活用水も用意したいところです。
マンションの場合は筆者が経験していないので何とも言えませんが、戸建て、アパートなら、すぐに水道が止まるという事はありません。
地震がおさまったら、急いで水道を全開にして、水圧が落ちるまでの間に、
- 風呂場のバスタブ
- 用意していたポリタンク
- 空のペットボトルなど
に水を貯めておくことをお勧めします。
身分証明書
免許証、健康保険証では不足です。できれば、血液型、緊急連絡先、持病のある方は持病、服用している薬も書いておくといいですね。
ライター
Zippoがお勧めです。風の中でも点く強い火力と、手を放しても点き続ける機能性。また、作りが丈夫な事。それと不思議とZippoの火って、見てると癒されるんですよね。
ブーツ
くるぶしまで保護されるというのが、やはりポイント高いです。がれきの散乱した都市の道路を歩くには、スニーカーでは少し物足りません。
カセットコンロ
電気・水道・ガス。復旧が早い順番ですね。特に都市ガスだと、ガス管が壊滅的な被害を受けたとき、なかなか復旧できません。
東日本大震災でも都市ガスの通っていた仙台市中心部は復旧にかなりの時間を必要としました。
食べ物の煮炊き、お湯の確保にあると便利です。
救急キットと常備薬
- 絆創膏
- 包帯
- ガーゼ
- 消毒綿
- 消毒薬
- 化膿止めクリーム
- 湿布薬
- 鎮痛剤
- 風邪薬
- 整腸剤
これだけ用意しておけば、だいたい間に合うはずです。
ビニール袋
特に大きいものが重宝します。水を入れるもよし。トイレの代わりにもなるし、使い方次第で、防寒着、雨ガッパの代わりにもなります。
キッチン用ラップ
一番の用途は、食器にかぶせて使うことで、食器を汚さずに食事ができ、無駄な水を使わなくて済むという事ですね。
地図
地震で、都市の建物が崩壊すれば、景色は一変します。自分の居場所を見失う場面も多いでしょう。そのためにも地図は必要です。
コンパス
コンパスは、スマホにある場合もありますが、昔ながらのアナログな方位磁石の方が信頼性は高いでしょう。
腕時計
これも、スマホで代わりが効く場合もありますが、手を空けておきたいので、腕時計の方がいいですね。
安全ピンと裁縫セット
逃げてきたときに、着ていたものが破れる場面は多いでしょう。服の補修、仮止めに重宝します。100均で売ってます。
手袋
軍手で十分です。がれきで手を傷つけないためと、特に冬場の手の保温のためですね。100均で手に入ります。
携帯浄水器
東日本大震災の時は、私の地元は翌日には、給水車がまわってくれました。ですが、都市部では道路が寸断され、給水車が遅れる可能性は十分にあります。
最近の携帯浄水器は高性能で、水たまりの泥水すら飲料水にできるものがあります。持っていて損はないでしょう。
毛布
寒さは、体力、気力を確実に奪います。冬場に避難しなければならなくなった時、毛布があるとないでは大違いです。
かさばるのが嫌だ。というのであればエマージェンシーブランケットというのがあります。薄いビニールの様なものですが、空気、水を通さないため、保温効果は抜群です。
帽子
ヘルメットがあればベストですが、ニット帽でも、万が一頭に何かが落ちてきた場合、ケガの度合いを一段軽くすることができます。
笛
万が一、がれきに閉じ込められた場合、大声を出して、救助を求めるという事がとても体力のいることだと気づくはずです。
その時に役に立つのが笛です。声を出すよりも格段に体力がいりません。そして大きな音を出せます。
スポーツ用品店の「ホイッスル」か、楽器店の「サンバホイッスル」が手に入れやすいです。
石鹸
1週間もすると、せめて手や顔だけでも洗いたいと思えてきます。そんな時にあってほしいものです。本当は頭も洗いたいのですが、ドライシャンプーはイマイチですね。
生理用品
これは、意外に忘れがちです。必ず用意しておきましょう。
ウエットティシュー
これも、手や顔、首などを清潔にできますし、汚れた食器を拭くのにも使えます。その他工夫次第で、ありとあらゆる場面で使えるものです。用意しておきたいですね。
予備のメガネ
特に、普段コンタクトレンズを使っている人に、用意してもらいたいものです。コンタクトレンズは洗浄ができないため、メガネに頼らざるを得なくなります。
必ず用意しておきましょう。
用意しておくと少しでも快適に避難暮らしを過ごせるもの
- 水用のバケツ、できればポリタンク
- ペットボトルのキャップ
- 筆記用具
- 携帯型ゲーム機
- スマホか携帯電話
- スマホか携帯電話の充電器
給水車は翌日には到着して、おかげさまで水には困りませんでした。また、水用のポリタンクを用意していたので、
- トイレ用
- 皿洗い用
の水も確保することができました。が、そこで見た光景なのですが、水を2リットルのペットボトルに汲んでいく方を多く見かけました。が、キャップが無いばかりに、家に到着するまでに半分くらいはこぼしていたようです。なのでペットボトルのキャップを捨ててしまわずに、非常時用に5~6個とっておくことをおすすめします。
筆記用具は、何かと使うんですが、忘れやすいですね。
携帯型ゲーム機。子供のストレスのはけ口ですね。
スマホか携帯電話は通信用ではありません。避難所での退屈しのぎのゲーム用です。もしくはテレビ機能があるならテレビ用。充電器も忘れずに。
トランプは時代遅れの気がしますがあってもいいでしょう。大勢で遊べるババ抜き用。
1週間位は恐怖で我を忘れますが、1週間位たってくると、余裕が出てきます。周りが見えてきます。いい部分も、悪い部分も、プライバシーが無いので、ストレスがたまります。子供がはしゃぎ始めてくるのもこのころからです。
ストレスのはけ口として、大人も子供も、娯楽が必要になってきます。そのためのものです。
最後に
東京都でも、いつ来るかもしれない首都直下地震に襲われた時のために備蓄している食料や、設備の映像を見たことがあります。東京都民を助ける準備は整っているという印象はうけました。
でも、もし首都東京が地震で壊滅的被害を受けたら、東京都民はもちろん、日本国民全員、無事ではいられないでしょう。怪我をするとかそういう意味でなく、首都機能を失った日本が世界からそっぽを向かれるのが怖いです。
地震はいつかは起きるといわれていますが、個人的には永遠に起きずに、東京が繁栄し続けるのを祈るばかりです。
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